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初期虫歯

初期虫歯なら修復できる!
初期虫歯とは「穴の空いたむし歯の一歩手前」。

むし歯は、むし歯の原因菌が出す酸によって歯が溶かされ、歯に穴が開いてしまう病気ですが、初期虫歯は穴の空いたむし歯になる一歩手前の状態です。学校歯科健診では「要観察歯:CO(シーオー)」と呼ばれることもあります。痛み等の自覚症状がなく、見た目も健康な歯とほとんど変わらないため、見逃しやすいのが特徴です。よく見るとエナメル質が白濁していたり、歯の断面をX 線写真で見ると、表面は健康な部分と同じように白く写るのに、歯の内部はミネラルが溶け出していて密度が低く、暗く写ります。※初期虫歯は専門家の診断が必要です。

初期虫歯であれば、再石灰化によって修復することができます。丁寧に歯垢を落とすことに加えて、その再石灰化を促進する「フッ素ケア」がとても大切です。
大切なのはフッ素のチカラ!フッ素は、むし歯予防に関する様々な働きをしてくれます。フッ素配合ハミガキ剤を継続的に使用して、むし歯を予防しましょう。

酸の産生を抑制歯磨きで落としきれなかった歯垢(プラーク)が作るむし歯の原因菌の働きを弱め、歯垢(プラーク)が作る酸の量を抑えます。再石灰化の促進歯から溶け出したカルシウムやリンの再石灰化を促進させます。歯質強化歯の表面を酸にとけにくい性質に修復します。特に乳歯や生えたての歯は軟らかいので、フッ素配合のハミガキ剤を使い、歯質強化に努めましょう。

初期虫歯の修復を促進するフッ素唾液の中にはカルシウムやリンが含まれていて、溶けてしまった歯の内側に入り込み、元に戻す働きがあります。これを「再石灰化」といいますが、フッ素はこの再石灰化を効率よくする働きがあります。表面だけ残り内部がスカスカになった初期虫歯は、その状態が続けば、表面が崩れて穴の開いたむし歯になってしまいますが、フッ素によって「再石灰化」を促進し、修復することができるのです。


クリニカホームページ 参照牧野

睡眠とブラキシズム

こんにちは!歯科衛生士の中島です。
今回は睡眠とブラキシズムに関してのお話です。

♦︎睡眠を理解する

ノンレム睡眠とレム睡眠
睡眠時ブラキシズム(歯ぎしり)を理解するうえで,睡眠についての基礎知識は必須です。
睡眠している状態は大きく分けて“ノンレム睡眠”と“レム睡眠”の2種類に分けられます。
ノンレム睡眠は脳波による判定でさらに睡眠段階1から3までの3段階に区別され、一般に入眠する(眠りはじめる)と“浅いノンレム睡眠”から始まり、徐々に“深いノンレム睡眠へと睡眠が深くなっていきます。深いノンレム睡眠の後、睡眠が浅くなり今度はレム睡眠へと移行します。

レム睡眠では脳は活発に活動していますが、筋肉は緊張がとけいてる状態でいます。夢を見るのもこの睡眠段階です。ノンレム睡眠とレム睡眠は約90〜110分
で交互に出現し、睡眠周期をつくり、一晩に3~4回繰り返されます。朝方に深いノンレム睡眠は減少し、レム睡眠の時間が長くなります。


♦︎一過性の覚醒、マイクロアローザル
睡眠は発達・加齢とともに変化し、新生児では1日の総睡眠時間が約 16 時間で50%がレム睡眠ですが、成人では1日の総睡眠時間が7~8時間で約 20%がレム睡眠と次第に減少します。また、中年以降になると、深いノンレム睡眠が次第に短くなり、全体として睡眠が浅くなります。また、同じ睡眠段階にあっても、睡眠状態は20 ~ 60 秒程度の間隔で変化しています。たとえば“目覚め”に至らない 10 秒程度の短い一過性の覚醒”がしばしば発生しますが、これを睡眠検査ではアローザルあるいはマイクロアローザルとよび、睡眠分断の指標に用います。
この一過性の覚醒は、脳波の変化や心拍数の急速な増加を伴い、しばしば筋活動性が高まり体動とよばれる寝返りなどの運動と同時に観察されます。正常睡眠でも毎時 10~20回発生しますが、多発すると睡眠が不安定となり睡眠の質が低下します。
ただし、睡眠中の中枢神経、交感神経の活動はいずれも抑制されいます。睡眠の大きな目的である体を休めるため、こうした抑制機能が働いてるわけです。

♦︎睡眠時ブラキシズムのリスクファクター

睡眠時ブラキシズムが多因子性であることは広く認められています。文献的に報告されているリスクファクターをあげます。

まず、①「不眠症や睡眠時無呼吸症候群、睡眠時逆流性食道炎、周期性四肢運動障害など。睡眠障害との関連性が報告されています。

また、②中枢神経に作用する抗うつ薬、精神刺激薬など、特定の薬の服用が睡眠時ブラキシズムを悪化させることも報告されています。


③嗜好品についても睡眠前の過度な飲酒・喫煙、カフェインの過剰摂取などは睡眠時ブラキシズムを悪化させる可能性があります。


④社会心理学的要因、特にストレスは長きにわたり重要なリスクファクターとしてとらえられており、睡眠時ブラキシズムを自覚する人はそうでない人よりも不安傾向を示すことが多く、ストレスレベルが高いという報告が認められていま
す。また、日々の睡眠時ブラキシズムのレベルが日中に経験したストレスの影響を受けて変化することも報告されています。


⑤遺伝的要因についても数多くの報告があり、睡眠時ブラキシズムを自覚する人の家族、親族同様に睡眠時ブラキシズムが認められる傾向があることや、二卵性双生児よりも一卵性双生児のほうが2人がともに睡眠時ブラキシズムを自覚する頻度が高いこともわかっています。また、筆者らの最新の研究により、特定の遺伝子多型との関連性も明らかになってきました。
以上が現在、広く認められているリスクファクターですが、いずれの要因も、それのみですべての睡眠時ブラキシズムの発生を説明できるわけではなく、患者さんによってそれぞれの寄与度は異なります。たとえばストレスが強く発症にかかわっており、ストレスのレベルが高くなると睡眠時ブラキシズムが高頻度で認められる症例もありますが、そういった患者さんは全体の8〜10%ほどです。

デンタルハイジーン参照

喫煙が口腔内に与える影響

こんにちは。衛生士の奥野です。

今回は喫煙が口腔(お口)内に与える影響についてお話致します。

タバコ煙が最初に通過するお口(口腔)は、喫煙の悪影響が最初に貯留する器官になります。すなわち、お口(口腔)に貯留、通過するタバコ煙による直接的影響と血液を介した間接的影響の双方が関わります。

喫煙が口腔内に与える影響

○歯周病にかかりやすい

タバコによって酸素の供給や血流を悪くするだけでなく、体を守る免疫機能の働きも悪くするため、歯周病菌に感染しやすくなります。

またヤニが歯の表面に付着すると表面がザラザラになるため、歯周病の原因であるプラークや歯石がさらに着きやすくなってしまいます。

○歯周病に気づきにくい

タバコを吸っているとタバコに含まれるニコチンの血管収縮作用により歯肉(歯茎)の腫れや出血が見た目上に抑えられ、歯肉炎、歯周炎が進んでも患者さん自身が気づかず、歯周病が進行(重症化)してしまうケースもすくなくありません。

実際に歯周病の治療を始めても歯肉(歯茎)の治りは悪く(もちろん何もしないでいるよりは改善しますが)、手術を行ったとしても効果の現われ方が非喫煙者よりも低いのです。

歯周治療後経過を追っていくと、喫煙者の歯肉(歯茎)は再び悪くなっていく傾向にあります。どうしてこういう事が起こるのでしょうか?

タバコの煙に含まれる「一酸化炭素」は組織への酸素供給を妨げます(酸素不足となる)し、「ニコチン」は血管を縮ませるので、体が酸欠・栄養不足状態になります。喫煙は免疫機能に対して抑制的に作用し(体を守る免疫機能を抑えつけてしまう)喫煙は、歯周病の最大の危険因子です。

上記のようにタバコにより歯周病の危険性が上がります。歯周病以外にもニコチンやタールの臭い・血行不良、唾液分泌の低下などによる口臭。メラニン色素沈着による歯茎・舌などの口腔粘膜の着色。口腔がんや咽頭がん、喉頭がんなどの口喉だけでなく肺がんや食道がん、胃がんなどの全身疾患の発現率が非喫煙者に比べとても高くなります。

またタバコは周囲の人の健康も奪います。

タバコの火の着いた先から出る煙を吸い込むこと(受動喫煙)によってがんや脳卒中、虚血性心疾患、呼吸器疾患などのさまざまな病気のリスクが高くなり、さらには妊婦や赤ちゃんにも悪影響を及ぼします。

このように喫煙は百害あって一利なしです。

禁煙することでお口(口腔)以外の全ての臓器も同様に、危険因子がなくなることで、様々な病気のリスクが減少します。

TBIのひけつ

歯科衛生士の大切な仕事の1つにTBI(ブラッシング指導)があります。TBIをすることでホームケアのレベルアップをはかり、プラークコントロールの向上により歯肉辺縁の炎症を消退させます。また、メインテナンス時には、う蝕と歯周病の再発の予防を期待します。よい結果の出るケースと、あまり変化のみられないケースがありますが、患者さんとのコミュニケーションのとり方しだいで、TBIの結果が大きく変わるように思います。

以前は、すべての患者さんに対して、一般的に多くみられる「プラークの染めだし→鏡での確認→テクニックの指導(バス法、スラッピング法、フォーンズ法など)」という流れでTBIを行っていました。それは、患者さんのプラークコントロールの技術が上達してほしいと思う私の気持ちからスタートしていました。ここに大きな落し穴がありました。なぜなら、いくら私たちがTBIを行っても、患者さんに“話(説明)を聞きたい、知りたい”という、知識や方法を求める気持ちが起こっていない場合が多いからです。
そこで、ブラッシングテクニックが上手になってほしいという私の願いは、ひとまず心のなかにしまっておきます。テクニックの指導だけを中心にすると、ワンパターンで一方通行の指導になりやすいのです。以前の私は、この一方通行で押しつけるようなTBIをたくさん行なっていました。患者さんも、磨けていないことばかりを指摘されて、いやな気持ちになっていたと思います。そのような指導では、ブラッシングの習慣化もされず、一時的にきれいになっても長続きはしませんでした。
術者磨きが終わった後に「どうでしたか?」とオープンクエスチョン(「はい」「いいえ」で答えられるものでなく、患者さんが自由に答えられる質問)をすることで、患者さんが気になったことを知ることができ、アプローチしやすくなりました。
「術者磨きを受けていた最中に何を思ったか」「何が気になったのか」、患者さんの返事により、その後のTBIの仕方が変わります。自分自身が気づいたことなので、患者さんにも記憶に残りやすいです。
患者さんと言葉を交わすなかで、知識の伝達だけでなく、コミュニケーションとして信頼関係をすこしずつ築けていたように思います。
私は、TBIで大切なことは、まず患者さんの興味を引き出し、興味に合わせて進めていくことだと思っています。
患者さんにやって“やってみよう!”という気持ちをもってもらうことができれば、TBIはさらに楽しくなるでしょう。

デンタルバイジーン参照
受付 山下

歯周病が全身に及ぼす影響

こんにちは。歯科衛生士の秋山です。

今回は歯周病が全身に及ぼす影響についてお話しします。


【歯周病と心臓疾患脳・血管疾患】


①狭心症・心筋梗塞

動脈硬化により心筋に血液を送る血管が狭くなったり、ふさがってしまい心筋に血液供給がなくなり死に至ることもある病気です。
動脈硬化は、不適切な食生活や運動不足、ストレスなどの生活習慣が要因とされていましたが、別の因子として歯周病原因菌などの細菌感染がクローズアップされてきました。

歯周病原因菌などの刺激により動脈硬化を誘導する物質が出て血管内にプラーク(粥状の脂肪性沈着物)が出来血液の通り道は細くなります。

プラークが剥がれて血の塊が出来ると、その場で血管が詰まったり血管の細いところで詰まります。

➁脳梗塞

脳の血管にプラークが 詰まったり、頸動脈や心臓から血の塊やプラークが飛んで来て脳血管が詰まる病気です。歯周病の人はそうでない人の2.8倍脳梗塞になり易いと言われています。

血圧、コレステロール、中性脂肪が高めの方は、動脈疾患予防のためにも歯周病の予防や治療は、より重要となります。

③歯周病と糖尿病

強く疑われる人=約890万人、可能性を否定できない人=約1320万人、合わせると2,210万人いると推定されます。

歯周病は以前から、糖尿病の合併症の一つと言われてきました。実際、糖尿病の人はそうでない人に比べて歯肉炎や歯周炎にかかっている人が多いという疫学調査が複数報告されています。

さらに最近、歯周病になると糖尿病の症状が悪化するという逆の関係も明らかになってきました。つまり、歯周病と糖尿病は、相互に悪影響を及ぼしあっていると考えられるようになってきたのです。

歯周病治療で糖尿病も改善することも分かってきています。


歯周病は内毒素をまき散らす

★内毒素とは?

細菌の細胞壁に含まれる毒物。細菌が死滅しても毒は残る。エンドトキシンともいう。


歯周病菌は腫れた歯肉から容易に血管内に侵入し全身に回ります。血管に入った細菌は体の力で死滅しますが、歯周病菌の死骸の持つ内毒素は残り血糖値に悪影響を及ぼします。血液中の内毒素は、脂肪組織や肝臓からのTNF-αの産生を強力に推し進めます。

TNF-αは、血液中の糖分の取り込みを抑える働きもあるため、血糖値を下げるホルモン(インスリン)の働きを邪魔してしまうのです。

歯周病を合併した糖尿病の患者さんに、抗菌薬を用いた歯周病治療を行ったところ、血液中のTNF-α濃度が低下するだけではなく、血糖値のコントロール状態を示すHbA1c値も改善するという結果が得られています。

▶︎全身の健康に歯科ができる事とは

歯肉の炎症が全身に多くの影響を与えることは昨今の研究で明らかになってきています。歯周病も糖尿病も生活習慣病ですから互いに深い関係があって不思議ではありません。

毎日の食生活を含めた生活習慣を見直し、歯周病を予防する事が全身の生活習慣病を予防することにつながります

生活習慣を整えると共に口腔内のケアも一緒に行いましょう!


日本臨床歯周病学会参照

MIHへの対応

歯質の構造異常はエナメル質にもっとも多く起こり、その症状は多岐にわたります。その1つである第一大臼歯切歯限局型エナメル質形成不全(Molar Incisor Hypomineralization:MIH)というエナメル質形成障害をご存じでしょうか.近年になってその存在が明らかになってきましたが、このように述べると患者数の少ない希少疾患のように思えるかもしれません。しかし,被験者が1,000人以上の諸外国の調査をみるとMIHの罹患率は2.8~21.0%であり2,日本国内では東京歯科大学小児歯科学講座が2012年に千葉県八千代市で小学生1,753名を対象に行った疫学調査では11.9%で3,その後に日本小児歯科学会が行った4,496人を対象とした全国調査によると罹患者率はさらに高い19.8%でした 。 これらの罹患率は軽症から重症のものまで含めた数字ですが,日本の小児の1~2割がMIHに罹患していることを示しています。

それにもかかわらず、日本の歯科関係者におけるMIHの認識度はいまだに低いといわざるをえません。臨蝕と考えていた症例のなかに「ひょっとしたらあれがそうだったのか!」と思い当たる方がいらっしゃると思います.

MIHってどんな疾患?

MIHは「1本以上の第一大臼歯と切歯に限局して発症するエナメル質形成不全」で、重症な場合は象牙質に及ぶこともありますしたがって、第一大臼歯あるいは切歯にエナメル質形成不全を発見したら,ほかの切歯と第一大臼歯をくわしく調べる必要があります。

発症した歯に認められる症状は変色や実質欠損が主ですが、著しい知覚過敏を示すこともあります.1本の歯に占める罹患領域はまちまちです.通常,複数歯に発症するエナメル質形成不全は対側同名歯に現れる症状が似ていることが多いのですが、MIHでは対側同名歯と比較してもまったく異なることが多く,罹患部位も重症度も左右で非対称です5~8)また、萌出直後は実質欠損のない変色歯であったものが後に歯冠崩壊を起こすこともあります。

MIHの原因は?

MIHは乳幼児期に起こったさまざまな要因との関連が疑われてきました。おもなものとしては喘息や肺炎,呼吸器感染,中耳炎,扁桃腺炎,水痘,乳幼児期のアモキシシリンの投与,母乳中のダイオキシン、妊娠中の喫煙などがありますが,どれも因果関係が明確になったものはなく、最近では血清または血漿中の25-ヒドロキシビタミンD濃度の低下も原因として疑われています。

エナメル質形成不全と簡蝕を見分けるポイントは?

MIHという疾患名が登場したのは比較的最近で2001年のことです。これは先進国で小児のう蝕罹患率が激減したため,う蝕と間違えられていたエナメル質形成不全が識別しやすくなり、MIHの存在が明らかになったものと考えられます.

①色調の異常がある

②粗造な部分がある

③歯質が欠損している

④臨蝕検知液で濃染されない

⑤通常,簡蝕罹患しにくい部位に変色,実質欠損部位が存在する

⑥第一大臼歯だけに大きな修復物がある

デンタルハイジーン参照 大石

過蓋咬合

こんにちは。歯科衛生士の松尾です。

最近,寒くなってきましたが、みなさんはいかがお過ごしですか?

今回は過蓋咬合についてお話ししたいと思います。

みなさん,歯並びに興味はありますか?

「過蓋咬合」とはオーバーバイト(垂直的被蓋:咬み合わせの深さ)が大きい状態のことをいいます。簡単にいうと出っ歯さんも過蓋咬合の一つです。

過蓋咬合の要因として,骨格性もありますが,クレンチング(歯ぎしり)や、頬杖・うつぶせ寝などの態癖が原因となっている症例も少なくありません。さらにオーバージェット(水平的被蓋:突出の度合い)も大きい症例は,咬唇癖,口呼吸などの口腔習慣の原因となっています。今回は,過蓋咬合の原因となる口腔習慣について解説します。

 過蓋咬合は,臼歯部の咬合高径(奥歯の咬み合わせの高さ)が低くなることで起こります。これにより上下顎前歯部の顎間距離も短くなると,必然的に前歯部の咬み合わせは深くならざるをえなくなり,オーバーバイトが大きくなります。この臼歯部の咬合高径を低くする原因となる口腔習癖は,おもにクレンチングであるといます。通常,クレンチングがあると歯に垂直的な力が強くかかりますが,臼歯部の咬合高径は歯の崩出力と咬合力のつり合いがとれたところで決まるため,クレンチングがある人は咬合高径が低くなる傾向にあります。また,下顎を押しつけるような力が加わる頬杖やうつぶせ寝なども併存する場合があるため,日常生活における態癖も注意する必要があります。

 さらに,口呼吸などで口唇閉鎖力が弱い,オトガイ筋(顎から首筋の筋肉)・頬筋の過緊張,また咬唇癖などの二次的な口腔習癖が重なると,オーバーバイトに加えてオーバージェットも大きくなります。たとえば口唇閉鎖力が弱いと上顎前           歯はフレアアウトしやすくなりますし,オトガイ筋や頬筋の過緊張があると下顎骨の成長が抑えられ,前方に成長しにくくなります。また特に下口唇を上顎前           歯の裏に挟み込む咬唇癖は,上顎前歯をフレアアウトさせると同時に,下顎前歯に対しても舌側方向に力がかかるので,下顎前歯の舌側傾斜も引き起こします。こうしてオーバージェットが大きくなると,下口唇がさらに上顎前歯の内側に入りやすくなるため,咬唇癖がさらに助長されて治りにくくなるのです。

 乳臼歯から永久歯へ生え変わるとき,通常は永久歯の崩出力のほうが乳歯より強いため,咬合高径は上がります。10代前半に下顎枝が成長することにより顔が大人っぽくなるのは,この変化によるものです。ところが閉口筋(咀嚼筋群)の過緊張によるクレンチングが強い場合は,咬合高径が上がらない。場合によってはむしろ低くなる症例もみられます。クレンチングが強いタイプは下顔面高が低く,四角い短顔(ブレーキーフェイシャルパターン)になります。このため咬合高径とクレンチングには密接な関係があると考えられています。

 過蓋咬合を改善するためには,まず臼歯部の咬合高径を獲得する必要があります。そしてそのためには、何よりも歯にかかる力(=クレンチングなど)の口腔習癖を改善する必要があります。

よだれ

今回は助手の長副が赤ちゃんのよだれについて載せます。

★唾液の生理的作用
 咀嚼で食物はすりつぶされ、唾液に溶出した成分が味覚を刺激します。また、十分に食片が咀嚼されて唾液と混ざり食塊になると、楽に飲み込むことができます。噛むほど唾液の分泌は増えますが、よく噛まなければ、すりつぶしも唾液も不足して、うまく飲み込めません。なるほど、唾液は固形物の摂取には欠かせない要素です。
 そのほか、よく知られている消化作用以外にも、表1に示すように、タンパク質分解酵素などから消化管粘膜を保護するムチンが含まれていたり、殺菌・抗菌作用により細菌感染を防いだり、pH緩衝作用で歯の再石灰化を促すなど、唾液には身体を守る生理的作用があります。
 また、食事などの刺激により分泌される唾液だけでなく、常時一定量の唾液分泌があるので、口の中は一日中潤っています。しかし、加齢や服薬などにより分泌が減少すると、日中はさほどでもないのですが、刺激による分泌が減少する睡眠中は口腔内が乾燥し、つらくなります。このように、唾液の分泌量には、個体差や年齢差、また時間差があります。

★よだれ
 母乳やミルクだけを飲んでいる赤ちゃんの唾液分泌は、多くありません。下顎乳中切歯が萌出する生後半年ごろに唾液の分泌は増加し、よたれが目立ってきます。離乳が始まる時期に分泌量が急増するのは、極めて理に叶っています。
 このころの赤ちゃんは、まだ随意に液体を飲み込めないので、唾液は自然に口の外へ漏れ出てきます。摂食・嚥下機能の発達に伴い、生後10ヶ月ごろからよだれは減少し、離乳完了期にあたる15ヶ月ごろには、起きている間のよたれは目に見えて減ります。ざまざまな性状の食品を処理でき、またコップに入った液体や溜まった唾液も随時飲み込めるようになるからです。
 よだれは、唾液の分泌量だけでなく、嚥下機能を反映する現象です。乳首からの哺乳と違い、液体をコップから飲んだり、口の中の唾液を集めて飲み込んだりする作業は、固形物の摂食・嚥下と同様、繰り返し学習から獲得する機能です。発達の個人差も大きく、入園後もよだれが止まらない子どももいますし、“いつも口が開いている”かもしれません。日常生活で困っていなければ、食環境に留意し(表2)、経過をみます。
                           デンタルハイジーン参照


酸蝕症

こんにちは、衛生士の鈴木です。今回は、酸蝕症について軽くお話しをさせていただきます。
酸蝕症とは・・・
歯の表面はエナメル質というリン酸カルシウムでできています。このリン酸カルシウムは人体で最も硬い組織です。ところが、強い酸に触れると化学反応を起こして分解し、溶けてしまいます。エナメル質が溶けてしまうとその下にある柔らかい象牙質がむき出しの状態になり、食べ物を噛んだり、歯磨きをしたりする摩擦ですり減ってしまいます。こうした状態を放っておくと、冷たいものがしみる知覚過敏症になったり、虫歯が一気に進んだりするなど、さまざまなトラブルを引き起こすことになります。この現象を歯の酸蝕といい、酸蝕によって歯が病的に傷んでしまった状態を酸蝕症と呼びます。
酸蝕症に掛かった歯には次のような特徴がみられます。・冷たいものがしみる・歯全体が丸み帯びている・歯の表面がスベスベしてツヤがある・先端が透けたり、ヒビがはいったりし ている・奥歯がすり減って深い溝や凹みがみられる・エナメル質が濁って見えたり、象牙質が透けて見えたりする
酸蝕症の原因は、2つに分けられます。

・内因性の病因    胃食道逆流症、摂食障害、アルコール依存性

・外因性の病因    酸性度の高い飲食物や医薬品、サプリメントの過剰摂取(例:みかんやグレープフルーツ、レモンなどの柑橘類、それらの果汁から作られたジュース、梅干し、ビタミンCなどを含む酸性のビタミン剤やサプリメント、アスピリンなどの酸性の薬剤炭酸飲料、黒酢、栄養ドリンク、ワインにスポーツ飲料)
pHが5.5以下になると歯は溶けやすくなる為注意が必要です。


酸蝕症を防ぐ為には、

①酸性の飲食物を食べた後は水で口をゆすぐ

②酸性の飲食物をだらだら食べたり、飲んだりしない

③寝る前には酸性の飲食物をさける(就寝中は唾液の分泌が少なくなり、口腔内のpHが中性に戻りにくくなる為)


酸性の飲食物を多量に摂取した直後は、エナメル質が柔らかくなっている可能性があります。その為、直後に歯磨きをしない方がいいとも言われてます。唾液の力による回復が見込まれる30分程度時間を置くか、お水で口をゆすいでから歯磨きをするようにして下さい。
酸蝕症は虫歯や歯周病に続く第三の歯の疾患ともいわれます。定期的に歯の健康状態を確認しに来てください。

インフルエンザワクチンは打ちましたか?

こんにちわ!衛生士の飯田です。朝晩寒くなりましたね!コロナも心配ですがインフルエンザの季節になりました。ワクチンは打ちましたか?

人に感染するインフルエンザウイルスには主にA型とB型があり、今年流行しているのはA型です。また、A型の中でも近年感染が確認されているのが主にA(H3)、A(H1)(季節性)、A(H1)pdm09の3種型で、国立感染症研究所の報告によると、今年はA(H1)pdm09の感染者が全体の8~9割となっています。

インフルエンザウイルスは毎年小さな変異を起こしていますが、およそ10年から40年の周期で大きな変異を起こします。この大きな変異によって発生するのが“新型ウイルス”で、A(H1)pdm09は2009年に発生し、2010年にかけて世界的に大流行したウイルスです。

日本においてインフルエンザは例年1~2月に流行のピークがきますが、今年は9月に一度中規模の流行がありました。この時期には集団感染もみられました。

やはり、ワクチンの接種は11~12月に行うのがよいでしょう。ワクチンの接種の効果が出るまでに2週間程度かかり、また効果は3~8か月程度で弱まってしまうことから、接種する時期は早すぎても遅すぎてもよくないといわれています。

例年インフルエンザの流行のピークが1~2月で、春先には終息することが多いので、ワクチンの効果が現れる期間、効果の持続時間を考慮すると、流行期間をカバーできる11~12月が接種のタイミングとして適切と言えます。

痩せている、寝不足である、持病があるなど、全身状態が悪い方は免疫力が低下しているためにインフルエンザウイルスに感染しやすいといえます。特に寝不足が続いている方は免疫力が大きく低下しているので、感染するリスクが高くなります。

また、インフルエンザウイルスの有効な感染予防として、手洗いや加湿などがあります。帰宅時などに手洗い習慣がある人とない人、部屋を適切な湿度(50~60%)に保つ取り組みをしている人としていない人では、当然後者の方が感染する可能性が高いのではないでしょうか。

インフルエンザの典型的な症状は、発熱(通常38℃以上の高熱)、頭痛、体のだるさ、筋肉痛、関節痛、咳、鼻水などです。いわゆる“風邪”よりも全身症状が強く、また急激に症状が現れるのが特徴です。

ワクチンを接種しているなどで、熱があまり出ないなど症状が軽い場合も珍しくはありません。通常の風邪と見分けがつかない場合では、特に治療や検査は必要ないと考えます。

今年は中規模の流行があった9月に一時的にやや不足気味になったものの、その後は安定して供給されている印象です。ワクチン接種を受ける人が増え始める11月に入ってからも安定的に供給されています。

インフルエンザを予防するには、第一にワクチン接種が効果的です。ワクチンの効果は100%ではなく、接種してもインフルエンザにかかってしまうことはありますが、米国CDC(疾病管理センター)によると、65歳未満の健常者の場合、ワクチン接種によってインフルエンザの発症を70~90%減らすことができます。

ワクチン接種以外の予防対策として、疲労しすぎない、寝不足にならないようにするなど体調を整えておくこと、手洗いを心がけることも大切です。

また、室内を適切な湿度(50~60%)に保つこともインフルエンザの予防に効果的です。しかし、オフィスや学校といった広い施設は乾燥しやすく、加湿しにくい傾向があります。実際に、普段私たちが訪問診療に伺っているような老人ホームでも、常に加湿器を使っているにもかかわらず、かなり空気が乾燥していることがあります。そのため、加湿器を使用しているからといって安心せず、しっかりと湿度計を用いて湿度を管理したほうがよいでしょう。

小畑正孝先生参照

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