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ドクターブログ

セミナー

副院長 金子です。

アメリカ西海岸を中心とした根管治療の研修グループ、Pacific Endodontics Research Foundation(PERF)の日本版コースを今年から受講しています。
約半年間のコースで、第4回目についてお話しします。

今回は、根管治療の中でもとても重要なステップである、洗浄・消毒法についてでした。
他にも、こちらもかなり重要ですが、根管充填、アシスタントワーク、歯科衛生士のためのマイクロスコープ使用法、についてのお話しがありました。

一人の先生からだけでなく、数名の講師の先生方からご教授いただけるため、ゴールデンスタンダードはもちろん、それぞれの先生の診療スタイル、理念、実際の経験に基づくお話が聞け、本や公開形式の講義だけでは得ることのできない細かな内容を聞くことができます。

このセミナーは講義形式だけでなく、実習形式でも非常に細かく丁寧に教えていただけるので、習得のスピード、正確性がとても高いです。
また、受講生が10名と少人数なため、講師の先生方に聞きやすい、微妙な間違いを見抜いてくれる、という点が非常に有意義な時間を生んでいます。

私は元々、根管治療が好きで、これまでも多くの研修を受け、研鑽してきたつもりでしたが、今回のコースは僕にとって新しい知識が多く、たくさんの気付きがあります。毎月、土日の2日間コースですが、2日間本当にあっという間で、いい意味でまだまだ足りないという感覚の中、帰りの新幹線に乗ります。

今回は豪雨の中、電車が運休となったりと移動が大変でしたが、とても充実した2日間でした。

根管治療は、歯科の診療項目の中でも頻度の高い項目に入るため、避けては通れません。加えて、被せ物や義歯などほとんどの歯科治療の基礎となるため、ここの技術が固まっているかが歯科治療全体に影響することとなります。

次回は9月です。外科的根管治療の講義と、実際の中川寛一先生のオペの見学です。参考書の中でしかお目にかかれないレベルのOPEを実際に目の当たりにできるというのはそうないことです。
それまでに過去の講義内容をよく復習して、”いい質問”ができるようにしておきたいと思います。

副院長 金子

オーラルフレイル

オーラルフレイルとは8020運動を基礎とした、口腔の啓発運動の新たなスローガンです。 

 

80歳で20本自分の歯を有している人、つまり8020運動の達成者は、すでに2人に1人と5割を超えています。さらに平均寿命が男女とも80歳を超えた現在、自分の歯の数だけでなく80歳でも不自由なく快適に食事を摂ることができ、口元の容姿に自信をもって、楽しく会話できることが口の健康の指標であると考えられるようになってきています。
こういった状況を踏まえ、高齢者の口腔の健康を支えるためには、自分の歯の数を維持することに加えて、口の働きの衰えを軽視しないことの重要性が注目され、オーラルフレイルという概念が提案されました。オーラルフレイルは直訳すると口の虚弱ですが、このような口に関する些細な衰えを放置したり、適切な処置を行わないままにしたりすることで、口の機能低下、食べる機能の障害、さらに心身の機能低下までつながる負の連鎖が生じてしまうことに対して警鐘を鳴らした概念でもあります。
具体的には、日常生活における口の些細なトラブル(滑舌低下、噛めない食品の増加、むせ、口元の容姿や口臭が気になるなど)を放置もしくは軽視してしまうと、これらの状態は、相互に悪影響し合ってさらに悪化していき、食欲や意欲が低下したり、コミュニケーションの機会が減ったり食事のバランスが悪くなって、栄養に偏りが生じたりします。さらに口の機能低下(咬合力の低下、舌運動機能の低下など)が生じ、低栄養、サルコペニアのリスクが高まり、最終的に食べる機能の障害を引き起こします。

このような日常生活における口の些細なトラブルは、誰しもが避けられない老化としてとらえることもできます。しかし、自然な衰えである口の老化とオーラルフレイルの違いは、オーラルフレイルが食欲や意欲の低下、会話や外出、外食の減少、さらには活動範囲の狭小化、社会的問題、精神心理的問題と複合して生じる不自然な衰えであることです。
しかし、これらの口の些細なトラブルは、早朝に適切な対応を行えば元の健康な状態に戻ることが可能です。反対に放置してしまうと生理的に老化に加え、さまざまな口の機能の低下、それに関連する社会的問題、精神心理的問題が相互に悪影響し合って、口の機能の低下が加速度を増して進んでしまいます。この点が、自然な衰えとオーラルフレイルとの大きな違いです。

以上のことを踏まえ、東京大学高齢者社会総合研究機構の飯島勝矢教授を中心とした神奈川県オーラルフレイルプロジェクトチームでは、オーラルフレイルを以下のように定義しています。「老化に伴う様々な口腔環境、歯数および口腔機能の変化、さらに心身の予備機能力低下も重なり、口腔の健康障害に対する脆弱性が増加し、最終的に食べる機能障害へ陥る一連のの現象および過程」
このようにオーラルフレイルは、これまで老化、廃用として解釈されていた口の機能低下を可視化したモデルといえます。口の機能低下および食べる機能の障害は、オーラルフレイルの概念を構成する一要因として位置づけられます。
多くの人は、加齢とともに低下する運動機能、栄養状態、生活能力を避けられない老化とあきらめ、自ら活動範囲を狭めたり、食べにくいものを避けたりしがちです。口まわりの些細な衰えから始まる現象を見過ごしていると、自覚しないまま悪影響に陥り、やがて食欲が低下し、低栄養状態に至りします。こういった口腔に関連した、些細な衰えを自分ごととし、行動変容につなげることが、オーラルフレイルの最初の一歩となります。

 

デンタルハイジーン参照 山下

熱中症

熱中症とは、体温が上がり、体内の水分や塩分のバランスが崩れたり、体温の調節機能が働かくなったりして、体温の上昇やめまい、けいれん、頭痛などのさまざまな症状を起こす病気のこと。

 重症度によって、次の3つの段階に分けられます

 ・Ⅰ度: 現場での応急処置で対応 できる軽症
  …… 立ちくらみ(脳への血流が瞬間的に不十分になったことで生じる) 
           筋肉痛、筋肉の硬直(発汗に伴う塩分の不足で生じる 
           大量の発汗

 ・Ⅱ度: 病院への搬送を必要とする中等症
       …… 頭痛、気分の不快、吐き気、嘔吐、倦怠感、虚脱感

 ・Ⅲ度: 入院して集中治療の必要性のある重症
       …… 意識障害、けいれん、手足の運動障害
         高体温(体に触ると熱い。いわゆる熱射病、重度の日射病)

熱中症が起こりやすい場所

 熱中症といえば、炎天下に長時間いた、真夏の暑いなか運動をしていたといったケースを想像するかもしれません。しかし、実際はこうした典型的な場面ばかりではありません。実は、梅雨の合間に突然気温が上がったなど、身体が暑さになれていない時期にかかりやすい病気でもあります。 
 具体的には、次のような環境では注意が必要です。

 ・ 気温が高い、湿度が高い 
 ・ 風が弱い、日差しが強い 
 ・ 照り返しが強い
 ・ 急に暑くなった

 意外なところでは、気温が低い日でも湿度が高いと熱中症にかかりやすくなります。
 また、家の中でじっとしていても室温や湿度の高さから熱中症にかかることもあり、救急要請時の発生場所では、住宅等居住施設が全体の37%を占め最も多く、次いで道路・交通施設が25%を占めています。最近ではこの様な室内型熱中症が注目されています。 

熱中症を予防するには?

 熱中症を予防するには、次のようなことに気をつけましょう。

○ 暑さを避ける

 外出時にはなるべく日陰を歩く、帽子や日傘を使うなど。 
 家の中では、ブラインドやすだれで直射日光を遮る、扇風機やエアコンで室温・湿度を調整するなど。

○ 服装を工夫

 理想は、外からの熱の吸収を抑え、体内の熱をスムーズに逃がす服装。
 素材は、吸収性や通気性の高い綿や麻などがいいでしょう。
 また、熱がこもらないよう、襟ぐりや袖口があいたデザインもおすすめです。
 ちなみに、薄着のほうが涼しいとはいえ、インナーを着たほうが肌とインナー、インナーとアウターの間に空気の層ができ、
 外からの熱気を遮断してくれます。

○ こまめな水分補給

 暑い日には知らずしらずのうちに汗をかき、体内の水分が失われているもの。のどが渇く前からこまめに水分を補給しましょう。
 ただし、コーヒーや緑茶などのカフェインが多く含まれている飲み物、アルコール類は利尿作用があるので適しません。
 また、汗をかくと、水分と一緒にミネラルやビタミンも失われます。水分補給だけではなく、ミネラルも補給するようにしましょう。
 ちなみに、スポーツ飲料は水分とミネラルを同時に補給できますが、糖分が多いのが欠点。飲み過ぎには注意が必要です。
 ミネラルを補給するには、麦茶などのほうがいいでしょう。

○ 暑さに備えた体作り

 ウォーキングやランニングなどの運動で汗をかく習慣を身につけることも、大事な予防法の一つです。
 日頃から暑さに身体を慣らしておきましょう。

熱中症の判断と応急処置

・これって熱中症? 判断基準

 気温や湿度が高い環境のなかで、立ちくらみ、筋肉のこむら返り、体に力が入らない、ぐったりする、呼びかけへの反応がおかしい、けいれんがある、まっすぐに走れない・歩けない、体が熱いなどの症状がみられたときには、すぐに熱中症が疑われます。
 なかでも、高体温、汗をかいていなくて触ると熱い、ズキンズキンとする頭痛、めまいや吐き気、意識障害がある場合は、重症です。

・熱中症の応急処置

 熱中症が疑われる場合は、次のような応急処置を行いましょう。

  1. 涼しい環境に移す
    風通しの良い日陰や、クーラーが効いている室内に
  2. 脱衣と冷却
    衣類を脱がせて、体内の熱を外に出します。さらに、露出させた皮膚に水をかけ、うちわや扇風機などで仰いだり、氷嚢で首やわきの下、太ももの付け根を冷やし、体温を下げます。
  3. 水分と塩分を補給する
    冷たい水、特に塩分も同時に補える経口補水液やスポーツ飲料などを。ただし、意識障害がある場合は水分が気道に流れ込む可能性があります。また、吐き気や嘔吐の症状がある場合には、すでに胃腸の動きが鈍っていると考えられるので、口から水分を入れることは避けましょう。

こんなときには医療機関に!

 熱中症を疑う症状があり、意識がない、または呼びかけに対する返事がおかしい場合は、すぐに救急車を呼びましょう。
 意識がある場合は、前述の応急処置を行います。
 ただし、水分を自力で摂れない場合は、医療機関へ。
 また、水分を自分で摂れ、必要な応急処置を行ったものの、症状が改善しない場合も、医療機関に行きましょう。 

病院での治療方法

 第一は、身体を冷やすこと。氷枕や氷嚢などを用いて熱や炎症を取り除く 「冷却療法」が行われます。
 さらに、脱水症状などで水分や塩分、栄養素が不足している場合は、点滴でそれらを補います。

こんな人は特に注意!

 乳幼児や高齢者は、熱中症を起こしやすいもの。暑い日や湿度の高い日には特に気をつけましょう。
 まずは、乳幼児。大人よりも新陳代謝が活発で体温が高く、体外に汗を出す汗腺の発達が未熟のため、乳幼児は体温のコントロールがうまくできません。そのため、外出時には水分補給や服装に気をつけてあげましょう。顔が赤くなっていたり、汗をたくさんかいているときには、すぐに涼しい場所に移動を。
 また、年をとると体内の水分割合が少なくなります。さらに高齢者は暑さやのどの渇きを感じにくいもの。そのため高齢者は熱中症になりやすいのです。加えて、心機能や腎機能が低下していると、熱中症になった時の症状が重くなりやすいという傾向もあります。
 このほか、運動に慣れていない運動部の一年生、肥満の人、寝不足や疲れなどで体調が悪いとき、二日酔いや下痢などで体内の水分が減っているときも、熱中症が起こりやすくなります。ちなみに、肥満の人に起こりやすいのは、皮下脂肪が多いと体内の熱が外に逃れにくくなるからです。

    衛生士   飯田

はみがきの歴史と口臭対策

こんにちは。歯科衛生士の秋山です。
今回ははみがきの歴史と口臭対策をお話しします。

はみがきの伝来

歯みがきの始まりが仏教からだったと、皆さんはご存知でしたでしょうか。古代インドでは、お釈迦様が、弟子たちの口がくさいため、仏前に詣でる前に歯木で歯を清掃することを勧めました。
仏教のお経に( 歯木を噛んで歯をみがく)、(舌の上をこそぐ)、(口をゆすぐ)で口中を清めなければならないと説かれています。
歯木を使って歯をみがく行為は、仏教の伝来とともにインドから中国に渡りました。16年間インドで修行した中国の僧侶・玄契三蔵が、帰国して歯木を使った歯みがきを中国に伝えたといわれています。
中国ではニームの木がないため楊柳の小枝を歯木に使ったことから「楊枝」という名称になりました 。

歯ブラシのはじまり

歯ブラシは、中国の遼や宋の時代に考案されました。牛の角や動物の骨で作った柄に、馬毛を植えたものが元祖で、その後、中国の歯ブラシはシルクロードを経てヨーロッパに伝わりました。
日本で始めての歯ブラシは、明治5年に大阪で発売された鯨楊枝です。これは、西洋の歯ブラシをまねて、鯨の髯を柄にして馬毛を植えたものでした。その後、竹の柄に豚毛を植えた竹楊枝、大正期にはセルロイド柄の歯ブラシになります。語尾に楊枝とつくのは、江戸時代の房楊枝の名残りで、明治時代の歯ブラシは歯楊枝と呼ばれていました。歯ブラシという表現は、大正3年にライオンが売り出した牛骨柄の万歳歯刷子からです。

口臭と対策

誰もが気になるお口のトラブル──それが口臭です。日本歯科医師会が2016(平成28)年に発表した調査によると、自分の口臭が気になった経験がある人は80.6%に上り、女性(85.3%)が男性(76.2%)よりも自分の口臭を気にしていることがわかりました。
その結果を年代別でみると、女性は30代、40代が最も高いことがわかりました。一方男性は10代が最も高く、20代、30代で低下していきます。つまり10代は男女とも口臭を意識し、それ以降女性は年代の上昇とともに気になる度合いが高まるのに対し、逆に男性は気になる度合いが低下し、30代が男女の意識に最も差がある世代であることがわかりました。
また自分の口臭を他人から指摘されたことがある人は約40%に上り、男性の方が女性より多いという結果が得られました。この理由として男性は女性に比べて口臭に対する意識が低いと考えられることや、女性の口臭は他人から指摘しづらいという側面もあるのかもしれません。

若年層の口臭の原因として重度の歯周病、歯牙の破折、重度のむし歯、清掃不良などがあげられます。一般的に口臭の80%以上は口腔ないとに起因するといわれており、揮発性硫黄化合物がその原因物質とされています。この化合物の発生源は歯の周りの汚れのプラークと舌表面の汚れの舌苔(ぜったい)となっていることが多いと考えられています。このたの口臭を防ぐ対策として、適切な歯磨きに加えて舌苔を取り除くお口のケアが有効です。
舌苔はうがいで取り除くことができないため、歯ブラシや専用の舌ブラシなどで舌を清掃する必要があります。
舌の奥から手前にブラシを軽い力で動かして清掃します。
このときに力を入れすぎると、舌の粘膜や味を感じる味蕾(みらい)を傷つけてしまうことがあるため、軽いブラッシングを心掛けましょう。

なお、口臭は歯や舌などのお口のケア不足のほか、内科疾患などが原因で発生することもあります。
さらに口臭を気にし過ぎるストレスか。全身の健康に悪い影響を与えることもあるため、歯や舌の清掃を行っても口臭が気になる人はかかりつけの歯科医などに相談してください。

日本歯科医師会参照

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