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超高齢社会における歯周治療のあり方

われわれが想像する以上に、わが国の高齢化の波は深刻度を増しています。この激変は歯科の世界にも確実に影響を与え、これまで経験したことのない対応を迫られる時代に入ると私は想像しています。最近、脳梗塞等の後遺症で障害をもち、家族に支えられながら診療所に来院される方が多くなってきました。そしてその多くの方が、数種類から十数種類の薬を服用され、歯肉が発赤、腫、増殖し、明らかに薬の影響を受けていると判断できるケースも少なくありません。また、口腔乾燥症を呈する患者さんに接する機会が増えました。30年前に老人ホームで経験した高齢者の口腔内と比較して明らかに違うことは残存歯数が急激に増加し、歯肉の炎症が頻繁に認められることです。

歯科医療関係者のゆまない努力と国民の口腔保健に対する関心の高まりによって平成23年(2011年)8020達成者はなんと推定値で38%を超えました。8020運動がスタートとした当初、わが国ねおいては全く達成不可能なスローガンであり、たいへん不謹慎なことにイベントのための運動ではないかと感じました。しかし、平成20年年代に入り、驚くほど残存歯数は伸長し、あと10年以内に50%を達成する勢いです。一方、平均寿命の増進によって、疾病と障害をもち、感染しやすい高齢者の急増が社会の新たな問題として浮かび上がってきました。このことは、難しい条件、環境下で歯と口腔を管理していかなければならない時代に突入したと認識していいでしょう。激増する残存歯をいかに健全に保全するかが大きな問題になってきます。歯科の一分野の話をしているのではなく、歯科全体として、これから訪れる高齢化の大きな波にどのような対策を立てなければならないか、その際、キーワードになるのが「老年歯周病学(歯周治療)」です。多くの歯科医師と歯科衛生士が日々の歯周治療に携わり、国民の治療に貢献しています。

口腔ケアは、いまではどの看護、福祉の本や雑誌を見ても掲載されています。しかし、その掲載された内容を見て気づくことは、口腔ケアの実態があいまいであることが多いということです。その中核になるものがセルフケアとプロフェッショナルケアの両面から歯周病をコントロールしていくことです。高齢者といっても元気で社会活動している「in dependent」な方も多く生活されています。このような方には、元気うちから、しっかり歯周治療を行い、メインテナンスを受けることをおすすめします。


受付 山下

デンタルハイジーン参照