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「元気に・おいしく・楽しく食べる」~乳幼児期~

今回のブログは歯科助手の長副が乳幼児の食事に関する記事を見つけたのでみなさんの参考になればと思い載せました。

●口腔の形態変化に適した食事

乳幼児期の子どもの口腔は、乳児期の哺乳する形態から、その後乳前歯が萌出して歯槽堤が広がり、やがて乳臼歯が萌出していくというように、ダイナミックに変化していきます。この時期は、口腔の形態が変化するだけでなく、乳汁から固形の食への移行という栄養摂取の面の変化や、摂食・咀嚼機能を獲得して発達するという機能面での変化もあり、とても重要です。育児書やインターネットなどの情報はあくまでも目安であり、個々の子どもによって歯の萌出状況は異なり、離乳食の進め方なども違うことを認識しましょう。

口腔内の形態や機能がまだ整ってない子どもにとって食べにくい食材は、調理の際に一手間加えることや、無理に食べさせようとせず、楽しくおいしく食べられる食材を用いるとよいでしょう。

 1.ぺらぺらしたもの…レタス、わかめ

 2.皮が口に残るもの…豆、トマト

 3.硬すぎるもの…かたまり肉、えび、いか

 4.弾力のあるもの…こんにゃく、かまぼこ、きのこ

 5.口の中でまとまらないもの…ブロッコリー、ひき肉

 6.唾液を吸うもの…パン、ゆで卵、さつまいも

 7.匂いの強いもの…にら、しいたけ

 8.誤飲しやすいもの…こんにゃくゼリー、もち

 また、よくいわれる「離乳食は薄味で」という指導は子どもの味覚形成にとても大切で、成人になった場合の高血圧の一次予防にも関与します。塩分の嗜好がめばえるのは生後3,4ヶ月ごろといわれていますが、塩分や糖分が強い食事や間食を好むようになると、成長期に肥満への影響が出やすくなるため注意が必要です。

●食べる道具はどうする?

乳児の指しゃぶりや玩具噛みなどの行動は、子どもが自分で食べるようになる(自食)準備のために大切な行動です。1~2歳のころは、多少周囲を汚しても「手づかみ食べ」を十分にやらせてあげると、食べ物を自分で口に運び、前歯でかじり取って適切な一口量を覚える、という摂食機能を獲得していきます。乳児期の舌の挺出反射(乳汁摂取のときのように舌を前に突き出して吸う動き)が消失してきたころに、親などが介助する「スプーン」からの食物の摂取も上手になってきます。はじめは上手にできなくても、焦らず過程を見守ることが大切です。

 自食ができるようになったころに、「フォーク」を早期に使わせると、食べ物を突き刺して口の奥に放り込んだり、前歯でそぎ取って食べる癖がつくので、スプーンで上手に口唇を使って食べられるようになり、しっかりと一口量を認識してかじり取れるようになるまでは注意するようにしてください。「うまく食べられない」と悩む前に摂食機能は段階的に獲得していくことを理解しましょう。また、❝開いて・閉じる❞という複雑な動きを伴う箸の操作はとても難しく、早期に使わせると握り箸の癖がつくことがあるので、指先が上手に使えるようになる3歳くらいまでは、無理に使わせないようにしましょう。

●❝おいしく食べる❞ための口腔の健康づくり

乳幼児期の口腔の健康づくりは、家族全員が関心を持ち、保健行動を起こすことから始まります。セルフケアとしては、歯磨きだけでなく、飲み物や間食などに注意を払っていくことも重要です。乳幼児期の間食は栄養面を補う「捕食」としての役割がありますが、成長に伴って、間食は、❝おやつ=楽しみ❞の意味合いが強くなります。そのために、❝あげない❞のではなく、内容や量を上手に管理し、食事に影響を与えないことが大切です。これは、齲蝕予防にも大きく関与します。重症な齲蝕は、痛みや歯質の崩壊により偏咀嚼や偏食を引き起こすだけでなく、味覚の認知や口腔内の感覚受容が崩れ、おいしく、楽しく食べることが難しくなり、成長期の子どもにとって大きなマイナス要因となります。

 また、食事をよく噛んで唾液と十分混和させることにより、口腔内の㏗を中和する(緩衝能)、消化を助ける、味覚を促進させるなどの多くの効果があります。こうした唾液の大切さも理解しながらよく噛んで味わうことの大切さに関心をもって食事していきましょう。                                 文/藤岡真理